アディクトの優劣感

石井あす香 〜玲加を演じること

私は、ずっとこんな役がやってみたかったんです! 今まではわりと文学作品や、地方を舞台にしたほのぼのした作品が多く、私=病気 なんて想像つかなかったと思います。まぁ、私自身を見ても…(笑)
けれど、日頃、人がいつのまにか忘れてしまう純粋さや素直さ、繊細な心を表現したいと思っているので、玲加はとても挑戦しがいのある役柄でした。

本編ではそんなに玲加の登場シーンは多く無いけれど、原作の描写にある生い立ちから大人になって挫折を機に病気に至るまでの心の動きを本編の短時間に吹き込みたいと思い、撮影に臨みました。
精神的な悩みを抱える現代の女性とレイカ像について。
現代社会は、少し前に比べると、鬱病やパニック障害などの言葉をテレビや書面などから見受けることが多くなったと思う。では、それと共にその苦痛を抱える人達が増える中で、どれだけの人が理解をしてるかと言えば、その事を聞いたことがあるに過ぎなくて、実際そばにいる人がそうなったとしてもその気持ちを察することの出きる人は極わずかというのが現状だと思う。精神的な病というのは、レントゲンにも写らないし、外傷もない。だけど、本人の中では、いつでも何だかわからない病原体に頭を支配されて恐くてたまらないのではないだろうか…。
玲加は、そんな中で更に恋人を自殺で亡くす。
一見順調そうに見える関係は、計り知れない背景を負っていて、それが積もり崩れ落ちた。それも取り返しの付かない終わりを遂げたのだ。玲加が何も気づいてなかったとは思わないけど、きっと、人との関係は大なり小なりボタンのちょっとしたかけ違いからズレ始め歩幅がズレるのだろう。
そして恋愛は、男と女の違い?生い立ち?環境?
この辺りが、今回の玲加像に現代の女性が共感してもらえるのではないかな…と、思うところです。
私としては、この後玲加がどんな人になっていくのかが気になります!

私は、今回のように、病気の人や不遇にある人の代弁者になりたい!と思い、この役者の道を志しました。
とは言っても…なんかえらそう?すいません…。でも本当…。今後も、石井あす香の演じる人は共感できる!落ち込んだときに見ても感情移入出きる!と言って頂けるような存在になれるように努力していきたいと思います。

ニュース一覧



©『アディクトの優劣感』製作委員会(天空、アジア映画社、スタジオ・イプセ)